ユーフォニアム
ユーフォニアムは管楽器の中では新しい楽器です。
いくつかの国で開発されたモデルが融合して改良が繰り返され、現在のモデルに落ち着きました。
まずドイツのフェルディナント・ゾンマーが当時各地で作られていたテナーチューバを改良した「ゾンメロフォン」を1843年に発案し、それを製作したウィーンのフランツ・ボックとフェルディナント・ヘルがゾンメロフォンを更に改良し、1844年にそれぞれ「Euphonion」「Euphonium」という楽器を作りました。
これとは別にパリでは1845年にサックスの発明者で知られるアドルフ・サックスが「サクソルン」という8種類の金管楽器群を発表しました。この中のバスがユーフォニアムに繋がります。
その後イギリスでも独自のユーフォニアムが作られるようになり、1878年にイギリスのブージー社が「コンペンセイティング・システムバルブ」を採用したモデルを発表し、現在のユーフォニアムが完成します。
現在3本ピストン、4本ピストン、B♭コンペンセイティング・システムつき4本ピストンの3種類があります。
ユーフォニアムは唇をふるわせて音を出し、バルブを使って管の長さを変えて音程を操作し演奏します。
ピストン
ユーフォニアムには3本ピストン、4本ピストンの2種類があります。
3本ピストンモデルは軽い吹奏感で楽器も軽く、初心者に吹きやすい楽器です。
4本ピストンモデルは4番ピストンを使用する事で管がBbからFになり、3本ピストンモデルで出しにくい低音域の音程が出しやすくなります。
コンペンセイティング・システム
コンペンセイティング・システム(通称:コンペ)とは、低音域で音程が上ずってしまうのを迂回管を配置することで補正してくれるシステムの事です。これにより低音域を正確な音程で演奏する事が出来ます。
ただ、迂回管を通る分、吹奏感は重くなります。
表面の仕上げ
表面の仕上げは、ラッカー塗装、銀メッキ加工などがあります。
- ラッカー塗装
明るく抜けの良い音色です。 - 銀メッキ加工
やわらかい音色になりラッカーよりも重厚感があります。
マウスピース
ユーフォニアムには太管と細管があります。
マウスピースも太管と細管があり、シャンク(マウスピースを挿すところ)に合わせる必要があります。
太管は多めに息を入れるため、豊かな音と幅広いダイナミクスレンジが特長です。
細管は音が出しやすいので初心者の方にも吹きやすいのが特長です。
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